かてごと帖

オトギリソウ焼酎

オトギリソウ焼酎

黄色い小さい花。
久しぶりにオトギリソウを見つけた。

オトギリソウ焼酎

オトギリソウ科の植物。
夏から初秋の晴れた日だけに、花が咲く。
一日花(いちにちばな)と言って、
1つの花はたった1日しか咲かない。
よく見ると、葉には小さな黒い斑点がたくさんある。

オトギリソウ焼酎

シューッと、
直立して伸びるのが特徴。

オトギリソウ焼酎

葉は2枚ずつ。

オトギリソウ焼酎
オトギリソウ焼酎

花は連らなるようにして、たくさん咲く。

オトギリソウ焼酎

日本名は弟切草。

兄が秘密にしていたタカの傷薬を、
弟が他人にもらしてしまった。
それに怒った兄は、弟を切り殺してしまったという。
平安時代の伝説から、
オトギリソウという名前が付いた。

オトギリソウ焼酎
オトギリソウ焼酎

伝説にもあるよう、オトギリソウは民間薬として使われてきた。
花も葉も、茎も、実も、すべてに効能がある全草。

まず、効果が最もあるという花の部分を摘む。

オトギリソウ焼酎

摘んだり、刈り取った花。
これを陰干しする。

オトギリソウ焼酎
オトギリソウ焼酎

花が十分に乾いたら、
煮沸して消毒した瓶に、35度の焼酎を入れる。
それに、乾いた花を入れる。

オトギリソウ焼酎

すぐに、うすいピンク色になった。

オトギリソウ焼酎

2、3日経ったもの。
だんだんと、色づいていく。

オトギリソウの花は、たくさん咲くので、
さらに花を摘み、乾燥させ、瓶に入れる。
どんどん色が濃くなる。

オトギリソウ焼酎

それを繰り返し、花を足していく。

次は、茎も乾燥させて加える。

オトギリソウ焼酎

これは1ヶ月経ったもの。
甘くていい香りがする。気分がすっーとする。
オトギリソウ焼酎は、
虫刺されや、切り傷につけたり、
飲んでもいいそうで、何かで割って飲む。
(健康にいいらしいが、何に効くかは不明)

オトギリソウ焼酎

「いったいず〜、しみる〜」
「きぐ(効く)から、ちょどしてろ(動かないでじっとしていて)」

懐かしい子どもの頃の、虫刺されの思い出。