ふきのとうとアサツキ
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この冬は雪が少なかったのに、2月、3月になって、
帳尻合わせをするかのように、雪が降る。
春みたいにぽかぽか暖かかったのに、
翌日は雪。
寒い日が三日続いた後に、
比較的暖かい日が四日続くという
三寒四温(さんかんしおん)。
それを繰り返して、春がやってくる。
「そろそろ出る?」
「おっっと、まだかな」
なんて、新芽たちは地面の下で話しているんだろうか。
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春の訪れを告げる
ふきのとう。
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子どものころ、見た目が好きだったでしょ?
当時はおいしいと思えなかった、ほろ苦さが、
いつの頃からか大好きになっている。
「苦さ」は、体から冬の毒を出してくれるんだって。
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雪が消えた南側の土手。
春一番ににょっきりと芽を出す。
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春が進めば、いろんなところに顔を出す。
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ここにも。
![ふきのとうとアサツキ](https://kategoto.com/wp-content/uploads/2024/03/53C9499-1540x1027.jpg)
ここにも。
![ふきのとうとアサツキ](https://kategoto.com/wp-content/uploads/2024/03/53C9503-1540x1027.jpg)
ここにも。
![ふきのとうとアサツキ](https://kategoto.com/wp-content/uploads/2024/03/A3A0565-1540x1028.jpg)
春の苦み、ふきのとう味噌。
![ふきのとうとアサツキ](https://kategoto.com/wp-content/uploads/2024/03/A3A0430-1540x1028.jpg)
使うのは味噌。
これは、ふきのとう味噌を教えてくれた
七右エ門窯の高橋良さんの味噌。
味噌屋さんに仕込んでもらっていて
色の濃いのは3年もの。
![ふきのとうとアサツキ](https://kategoto.com/wp-content/uploads/2024/03/MG_1949-1540x1027.jpg)
ふきのとうは、伸びてからも食べられる。
煮物にすると、おいしいんだなぁ。
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里山ではアサツキも採れる。
おじいちゃんと採りに行ったっけな。
![ふきのとうとアサツキ](https://kategoto.com/wp-content/uploads/2024/03/53C9320-1540x1027.jpg)
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アサツキは酢味噌で食べてみて。
![ふきのとうとアサツキ](https://kategoto.com/wp-content/uploads/2024/03/DSF0612-1540x1155.jpg)
三寒四温を繰り返し
春は里から山の上へと移っていく。
山が春になったら、山菜の季節が始まる。
山菜シーズンは一気にやってくる。
ふきのとうは「ヨーイドン」のしるし。
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ふきのとう味噌(ばっけ味噌、ばんけ味噌)
簡単に採ることができるふきのとうは、手軽に楽しめる春の味覚。家庭の好みで甘くしたり、辛くしたり。作りおきして常備菜にし、炊きたてごはんのお共にも。茹でたふきのとうは、水にさらしすぎると独特の苦みが無くなってしまうので適度に行う。
⚫️材料
・ふきのとう 乾いた状態で100g (茹でた後は110gぐらいになる)
・味噌 110g (麹の粒が残っている場合はすり鉢ですりつぶす)
・砂糖 50g
・酒 30g
・みりん 20cc
・だし醤油(かくし味)
・酢(かくし味)
⚫️つくり方
1.ふきのとうは蕾のものはそのまま使う。花芽があるものは花芽を取り除く
(花芽に苦味が多い)。ふきのとうを洗い、軽くさっと茹でる。
ふきのとうは、水から出ないよう箸で沈めながら茹でる(水から出ると仕上がりが茶色になる)。
2.ふきのとうをザルに取り、テーブルの上などに広げて、うちわなどで冷ます。冷めたら水気をよく絞る。さらにキッチンペーパーを使って絞る。
(苦みが苦手なら、茹でた後に冷水に30分ほどひたした後で、2の工程を行う)
3.ふきのとうをフードカッターで切る。包丁で細かく切ってもよい。
5.熱した鍋に(油は引かない)ふきのとうを入れ、箸やヘラで動かしながら水分を飛ばす。水気がなくなったら、調味料を全て入れてよく混ぜる。
6.もったりするくらいまでに水分を飛ばす。
保存する際の高橋さんからのアドバイス:
「ふきのとう味噌は適度に火を入れ、ふきのとうの水分を飛ばすことで日持ちが良くなります。さらに油を使わないことで傷みを防ぎ、より保存ができます。そして冷蔵庫で保存してください」
教えてくれた人/ 高橋良さん
山形市平清水にある焼き物の窯元、七右エ門窯の6代目となった夫とともに家業を継ぐ。「人の出入りのある家だから、1~2人分多くつくるのは当たり前」だそうで
毎日8~10人分の食事をつくる。自作の漬け物は店を訪れるお客さんに人気。
ふきのとうの煮物
にょっきり芽を出し、だんだん日数がたつと茎が長く伸び、黄色い花を咲かせるふきのとう。花が咲いたら食べられないと思う方もいるでしょうが、処理さえすれば、「ふきの煮物よりおいしい」という方も。
⚫️材料(つくりやすい分量)
・ふきのとう 花の部分を外して茹で、一晩水に入れてアク抜きしたもの 400g
・麩 20g
・こんにゃく 半分
・にんじん 1/3本(40gくらい)
・出汁醤油 大さじ1
・みりん 大さじ1.5
・油 大さじ1
⚫️つくり方
1.ふきのとうは花芽を取り除く。
2.ふきのとうをさっとお湯で茹で、水に取る。(一晩水にひたす、苦いのが好きな人は
もっと短い時間でも)
3. 麩は熱い湯につけて戻す。戻したら水気を絞る。
4. 材料を切る。
5.鍋に油を入れ、ふきのとうとこんにゃくから炒める。
6.火が通ったら麩と醤油、みりんを入れる。
7.よく混ぜ合わせ、最後ににんじんを入れ、火が通ったら完成。
教えてくれた人/渋谷のぶさん
寒河江市生まれ、山形市在住。山菜を使ったお惣菜や、おこわ、餅、笹巻きなどをつくって販売している。添加物をなるべく使わない、体に優しい味わいで農作物直売所で人気がある。
アサツキの酢味噌和え
細くて食べるまでに手間がかかるけれど、これも春の味。里山の野辺で芽を出したばかりのとこを採取する。旧暦の雛祭りに、イカとアサツキの酢味噌和えをつくる地域もある。シャキシャキ食感を残して調理を。
⚫️材料(いずれも適量)
・アサツキ
・酢
・味噌
・砂糖
⚫️つくり方
1.アサツキを洗う。根と表皮の部分を取り除く。
2.3~5㎝くらいに切る。
3.沸騰したお湯に根元の部分から入れ、その後、全体を入れて、さっと茹でる。
ザルにとって冷ます。
4.好みの分量で酢味噌をつくる。それで和えていただく。
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