かてごと帖

おみ漬け(間引き青菜の即席漬け)

おみ漬け(間引き青菜の即席漬け)

高菜の一種「山形青菜(せいさい)」を
使った漬物「おみ漬け」。
「青菜漬」とともに山形の冬を代表する漬け物だ。

青菜は茎の部分が肉厚で食感がとてもいい。
捨ててしまうこともあった葉の部分を
「もったいない」
と近江出身の商人たちが刻んで
漬物にしたことから「近江漬け」が
「おみ漬け」になったといわれている。
(刻んだ野菜をもんで漬けることから
「もみ漬け」が「おみ漬け」に
なったなどの説もある)。

おみ漬け(間引き青菜の即席漬け)

十一月中旬、山形県南陽市の藤沢さんの畑。
毎年、青菜漬け用に青菜を育てている。

 

おみ漬け(間引き青菜の即席漬け)

青菜の栽培中、必ず行う間引き。
間引いた青菜はお浸しにしたり、
味噌汁に入れたりして
食べるのだけれど、
今回はその青菜で、
おみ漬けをつくってもらった。

おみ漬け(間引き青菜の即席漬け)

ついでに、大根もおろ抜く。
おみ漬けには欠かせない名脇役だ。
大根は1~2週間天日干してから使っても、
食感がよくなりおいしいそうだ。

あれば、にんじんもおろ抜く。
この即席漬けは、間引き菜、
おろ抜きなどを使う
エコロジカルな料理。

おみ漬け(間引き青菜の即席漬け)

畑で取れた間引いた青菜と、おろ抜き大根。

おみ漬け(間引き青菜の即席漬け)

今回は即席漬けなので、
青菜は最初に細かく切ってしまう。

おみ漬け(間引き青菜の即席漬け)

細かく切った他の野菜と一緒に塩揉みする
少し時間をおいて出てきた水分を絞る

おみ漬け(間引き青菜の即席漬け)

調味料を混ぜ合わせ、数日置いて完成。
シャキシャキ、コリコリ。
しその実がほのかに香る。
さまざまな野菜の味と食感が
いっしょになったおみ漬けは
ごはんが進む~。

一年に一度は、納豆といっしょに、
ほかほかご飯にのっけて食べたい。

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おみ漬け(間引き青菜の即席漬け)

山形県でよく食べられる「青菜漬け」の兄弟のような漬け物。青菜を数日干してから漬けたり、塩漬けたりしてから3㎏、5㎏と漬ける場合が多い。今回は少量、短時間でつくれる簡易版。
時間がある時は塩揉みしたのち、一晩置いてから水分を絞ると更に味が染み込み味わいが増す。
青菜の量、好みに応じて調味料を加減して。

 

⚫️材料(つくりやすい分量)

・青菜500g
・大根120g
・にんじん30g
・しその実 適量(沢山入れると美味しい)
・大根の葉など、適量
・塩大さじ1(18g)→ 青菜の3パーセント
・砂糖(ザラメ)8.3g
・醤油大さじ1強(19.5g)
・焼酎か日本酒大さじ1強(16.5g)

⚫️つくり方

1、ザラメ糖を醤油に入れ、ザラメ糖を溶かす。溶けない場合は火を加え、それが冷めたら、焼酎と酒を加える。ザラメ糖が残っていてもよい。


2.青菜をよく洗って、細かく切る。

3、大根はイチョウ切りにして、にんじんも切る。しその味は茎から外す。

4、切った材料をよく混ぜ、塩をしてもむ。
30分ぐらいそのままにしておく。(一晩ビニール袋に入れて冷蔵庫でそのままにすると
更に良い。漬物器があると更に良い)

 

5、出てきた水気をよく絞り、ボールに入れ、1の調味料をかけてよく混ぜてる。ビニール袋などに入れ冷蔵庫で保存し、翌日くらいから食べられる。味をみて、足りないようならザラメや醤油を加える。(漬物器があるなら漬物器を使うとGOOD)
何日かおいた方が味がよく染みる。

 

教えてくれた人/藤沢信子さん

南陽市在住。高校時代はお釜で家族分のご飯を炊いてから学校へ通った。結婚後は見よう見まねで野菜づくりを始め、自分で調理をしている。一度も寝込んだことがないほど体が丈夫。花を育てるのと、歌を聴くのが好き。

 

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