ウコギの切り和え
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高く積もった雪が溶け、
山形県の南部、高畠町にも春がやってきた。
家の垣根のウコギが、色鮮やかに芽吹いている。
![ウコギの切り和え](https://kategoto.com/wp-content/uploads/2022/04/MG_2930-1540x1027.jpg)
ウコギとはウコギ科の植物。
幹の部分にはトゲがある。
米沢藩九代藩主・上杉鷹山が、
ウコギを垣根にすることを奨励したとされ、
米沢地方ではその新芽を食用としてきた。
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ここ安達さんのお宅でも、
何十年もウコギの垣根を育ててきた。
4月中旬くらいから初夏にかけ、
切り和えやおひたし、
天ぷらなど、さまざまなに料理に使っている。
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ウコギの若芽。
トゲトゲがたくさんあって、
注意しないと手に刺さってしまう。
これだけ採るのだって、そう簡単じゃない。
![ウコギの切り和え](https://kategoto.com/wp-content/uploads/2022/04/MG_2907-1540x1027.jpg)
根本の硬いところを取り除く。
![ウコギの切り和え](https://kategoto.com/wp-content/uploads/2022/04/MG_2960-1540x1027.jpg)
ウコギの切り合いの材料。
お好みでゴマやクルミを加える家庭もあるけれど、
安達さんちはシンプルに、ウコギと味噌のみ。
![ウコギの切り和え](https://kategoto.com/wp-content/uploads/2022/04/MG_2975-1540x1027.jpg)
ウコギをさっと茹でる。
![ウコギの切り和え](https://kategoto.com/wp-content/uploads/2022/04/MG_2961-1540x1027.jpg)
味噌はアルミホイルに塗って、
魚焼きグリルに入れて焼き、焦げ目を付ける。
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まな板の上に広げたウコギに、
焼けた味噌を合わせ、細かく刻む。
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熱々のご飯と混ぜて
![ウコギの切り和え](https://kategoto.com/wp-content/uploads/2022/04/MG_3116-1540x1027.jpg)
おにぎりに。
おにぎりなら、冷めてもおいしく食べれる。
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少し苦みがあり、
味噌の焦げた感じが
アクセントになった置賜の春の味。
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ウコギの垣根には昔の人の知恵が、
今も生きている。
それが続いているって、いいなぁ。
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ウコギの切り和え
新芽に独特の風味があるウコギを、焼き味噌とともに、包丁で切りながら和えたもの。江戸時代から続く、山形県置賜地方の食べ方。
⚫️材料(作りやすい分量)
・ウコギ(手に入らない場合は置賜地方のスーパーなどへ。春先は手に入りやすい) 200g
・味噌 大さじ1.5
⚫️つくり方
1.ウコギのかたい部分を取り除き、洗って30秒ほど茹でる。
2.さっと茹でてざるに取り、水で冷やす
3.ウコギのあら熱が取れたら水分を絞る。
4.味噌をアルミホイルに延ばして魚焼きグリルやオーブンなどで焦げ目をつける(魚焼きグリルで1分30秒くらい)。水分が飛べばOK。
5.おいしそうな焦げ目が付いたら、箸やスプーンですくい、まな板の上に広げたウコギに
のせる。
6.包丁でウコギと味噌を、一緒に細かく切る。切り合えはこれで出来上がり。
7.そのまま食べても美味しい。温かいご飯に混ぜ、おにぎりにしても良い。
教えてくれた人/安達春枝さん
上山市生まれ。結婚して高畠町へ。実家は農家で紅柿や野菜などを栽培していて、アケビの新芽などを山から採ってきて食べさせてもらったという。今は麹の調味料や、ヨーグルトなどを手づくりしながら、夫や息子のため日々、料理を行っている。
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