ひょう
暑い毎日。
この暑さの中、ヒョウが育っている。
畑、田んぼ、たまには道路にも。
石ころだって押しのけ、ぐんぐん伸びる。
抜いても抜いても出てくる、
農家には迷惑な雑草。
このたくましい、ヒョウを食べる。
ヒョウは、夏の畑の代表的な雑草。
ですが山形県内では、昔から食べられてきた。
ヨーロッパ(フランス)ではプルピエと呼ばれ、
生でサラダにしたり
スープに入れて食べるようだ。
漢方薬やハーブとしても使われ、
栄養価が高いけれど、妊婦は注意が必要らしい。
こちらは女ヒョウ
これを食べる。
こちらは男ヒョウ。
「女ヒョウよりおいしくないけれど、
少し混じるくらいなら大丈夫」と渋谷さん。
畑から採ってきたヒョウ。
渋谷さんの畑では、
タネが畑にこぼれるのを待ってから採取するそう。
採っても採っても、もどんどん生えてくる。
すごい生命力。
根っこを取って
よく洗い
たっぷりのお湯で茹でる。
茹でると、茎の紫や
葉っぱのグリーンがとても鮮やかになった。
茹でてお浸しに。
辛子醤油で食べてもおいしい。
酸味と少し粘り気があって、
うーん夏の味。
食べきれない分は、
茹でて、天日で干す。
干して、水分が飛ぶと
こんなにカラカラになって、
長期保存が可能に。
干したものを煮て
1年中いつでも食べられる。
ほのかに、まだ酸味があって、夏を思い出す。
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ヒョウのお浸し
畑地などにあって、手に入りやすいヒョウ。最近は産直などでも販売されている。若いうちは酸味も少ない。生命力があって、調理も簡単。昔から夏の手軽な副菜として食べられてきた。
⚫️材料
・生のヒョウ 適量
・醤油
・辛子
⚫️つくり方
1. 収穫したヒョウの根を取り除く。
2. ヒョウをよく洗って、お茹で茹でる。
3. やわらかく茹で上がったら、水に入れて冷やす。
4. 食べやすいサイズに切ったら完成。辛子醤油で食べるのがおすすめ。
ヒョウの煮物
干したヒョウを使った煮物は冬期間に食べられる。正月には「ひょっとてしていいことがあるように」とか、「無病息災」のごろ合わせの縁起物として、おせち料理のひと品に。
⚫️材料
・干したヒョウ 180g
・油揚げ 1枚
・さつま揚げ 小2~3枚
・こんにゃく 0.5枚
・油 適量
・醤油 110cc
・みりん 60cc
⚫️つくり方
1. 大鍋に湯を沸かし、ヒョウ干しを入れて沸騰させる。
2. 沸騰して少ししたら火を止め、落とし蓋をして5分程冷ます。さらに沸騰させ、落とし蓋をして5分程蒸す。
3. ヒョウが やわらかくなったのを確認し、ざるにとって水分をきり、食べやすい大きさに切る(固い場合はもう一度繰り返す)。
ほかの材料も写真の様に食べやすいサイズ切る。
4. 鍋に油を熱し、食材すべてと調味料を全て入れ、汁気がなくなるまで炒め煮する。
教えてくれた人/渋谷のぶさん
寒河江市生まれ、山形市在住。山菜を使ったお惣菜や、おこわ、餅、笹巻きなどをつくって販売している。添加物をなるべく使わない、体に優しい味わいで農作物直売所で人気がある。
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